読書百景

小学館のWEBメディア「読書百景」|紙、電子、点字、オーディオブックなど、本の味わい方は人それぞれ。これからの読書のかたちを提案します|ノンフィクション、エッセイのほか新刊情報も|毎週月曜、時々金曜更新|お問い合わせ→http://p.sgkm.jp/dokushohyakkei

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    ブックデザイナー鈴木成一さんによる「超実践 装丁の学校」授業レポートを中心に、装丁に関する記事をアップします。

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    本連載は、上海在住経験があり、民主化デモが吹き荒れた香港のルポルタージュなどをものしてきた西谷格氏による、中国・新疆ウイグル自治区の滞在記です。少数民族が暮らす同地は、中国当局による監視が最も厳しい地として知られています。

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野口あや子「春はあけぼの シーシャようやく白くなりゆく」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #4

女性鍼灸師の施術室より:「断らなければ感謝される」の呪いにとらわれるあなたへ【黒い感情と不安沼】#7

堀口里奈さん「昔読んだ本も、新たな読み方から楽しめる」ルポ 読書百景 #7

女性鍼灸師の施術室より:ついつい「私って便利屋さん?」と感じてしまうあなたへ【黒い感情と不安沼】#6

野口あや子「大好きなお母さんと愛しい彼女とビッチとギャルしか出てこねえ」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #3

女性鍼灸師の施術室より:不安との戦いに勝つために今夜も検索の鬼と化すあなたへ【黒い感情と不安沼】#5

野口あや子「春はあけぼの シーシャようやく白くなりゆく」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #4

◆今月の一首 Bitchと言わずbad galsと言い換えるフィメールラッパーどこも煉獄 誰よりファミチキの美味しさを知った 「ていうか野口さん、フィメールラッパーになろうとしてますよね!?」  インタビュアーが声を上げたのは名古屋市のある文化施設。その日は名古屋市文化振興事業団が発行している「なごや文化情報」の「zoom up」という新鋭作家を紹介するコーナーのインタビューを受けていた。名古屋市のインタビューということもあって、ブラウスにテーラード姿で現れた私に、イ

女性鍼灸師の施術室より:「断らなければ感謝される」の呪いにとらわれるあなたへ【黒い感情と不安沼】#7

どうやって断ろうと考えただけでお腹が痛くなる「断れない人」というのがいます。相手が強引すぎるとか、断った後の気まずい空気が苦手だとか、嫌われたくないとか、理由はいろいろあると思います。それで、ついつい押し付けられたという結果に陥りがちなんですが、問題は「その後の気持ち」。    結果的にせよ「断らない」ということは、相手からのなんらかの頼みごとを承諾しているのですが、これが困ったもので、大抵の場合「良かった!  断らなくて」にはならないものです。それも、引き受けてから時間が経

堀口里奈さん「昔読んだ本も、新たな読み方から楽しめる」ルポ 読書百景 #7

ディスレクシアは 「見えない障害」  筑波大学大学院で学ぶ堀口里奈さんは、読み書き障害と聴覚過敏を抱えながら、自身の学びと研究に向き合う大学院生だ。現在、25歳の彼女は、特に英語やカタカナに対する読み書きの困難を抱えている。 「文字を読むことに負荷を感じます。特にカタカナとアルファベットは読みにくく、文字を追うだけで疲れてしまうことが多いです」  彼女のこの読み書きの困難は、高校2年生のときに「読み書き障害」(ディスレクシア)と診断されるまで、周囲からは認識されていなか

女性鍼灸師の施術室より:ついつい「私って便利屋さん?」と感じてしまうあなたへ【黒い感情と不安沼】#6

サラッと言われた「幹事をやってくれるのはA型だよ!」にウンザリ 人間って、つくづく分類するのが好きな生き物だと思います。性別、年齢、人種、出身地、星座、干支(えと)などなど……。挙げればキリがないほど、ありとあらゆることを分類し、しかも、勝手にこうだ! と決めつけがち。    例えば、「だよね!?  女子校出身だと思った!」「ひとりっ子はわがままだから」なんて会話、聞いたことある人、多いんじゃないでしょうか。こんな感じで、人間をグループごとにサクッと分けられたら、ある意味、便

野口あや子「大好きなお母さんと愛しい彼女とビッチとギャルしか出てこねえ」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #3

◆今月の一首 リズムキープリズムチェンジの鮮やかにフーディーのなか揺れるからだは 喧嘩とチンゲとクソにまみれた健気な奴ら 「はじめまして、〇〇です。02です」 「〇〇です。09です。中学生です」 「〇〇です。07です。高校生です」  伏見サイファーのラインオープンチャットの参加者の数字を見て一瞬意味がわからなくなり、ややあって納得した。2002年生まれ、2009生まれ、2007年生まれだ。こんなところで1987年生まれなんて書いたら昭和の遺物みたいなものだろう。薄々感

女性鍼灸師の施術室より:不安との戦いに勝つために今夜も検索の鬼と化すあなたへ【黒い感情と不安沼】#5

口に違和感で「口腔がん」、ドキドキすれば「心臓が痛い」で疲れ果て…… 私たちの不安をあおる行為のひとつに「検索」があります。今はスマホがあれば、わからないことも一発回答という時代。画面の中は“専門家”であふれていますから、頼りたくなるのも無理はありません。けれども、その行為が“不安沼”にハマり込むキッカケと化すことがあるのです。    高校生のときに実のお母さんをがんで亡くした桃子さん(当時39歳)の話をしましょう。桃子さんの胸には今でも消えない寂寥(せきりょう)感があるそう