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エッセイ

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ご自身の経験や日常に根差した作品をアップしています。
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記事一覧

野口あや子「MC泥眼いざ勝負」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #5

◆今月の一首 名乗るならMC泥眼、くろがねのマイクを握り吐き出す声は 一回戦は激韻踏みラッ…

読書百景
3週間前
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野口あや子「春はあけぼの シーシャようやく白くなりゆく」天才歌人、ラップ沼で溺れ…

◆今月の一首 Bitchと言わずbad galsと言い換えるフィメールラッパーどこも煉獄 誰よりファ…

読書百景
1か月前
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野口あや子「大好きなお母さんと愛しい彼女とビッチとギャルしか出てこねえ」天才歌人…

◆今月の一首 リズムキープリズムチェンジの鮮やかにフーディーのなか揺れるからだは 喧嘩と…

読書百景
2か月前
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野口あや子「とりあえずride on してこのままgo on」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #2

◆今月の一首 Awich のtype beat に声を乗せくずし字のごとく声をくねらせ  九月、私は中部…

読書百景
2か月前
9

野口あや子「ファッキンファッカー」天才歌人、ラップ沼で溺れ死ぬ #1

◆今月の一首 女のくせに歌人なのにと言うやつらバイブスぶち上げかましますわよ  蒸し暑い…

読書百景
3か月前
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アンナ・ツィマ「賭け布団」ニホンブンガクシ 日本文学私 #5

 誰にも教えたくない、心の中に隠しつづけたい話はどんな人にでもあるだろう。いつかバレたら…

読書百景
3か月前
13

アンナ・ツィマ「東京塔」ニホンブンガクシ 日本文学私 #4

ここは昭和?  私は東京タワーを一度だけ見物したことがある。それは2010年の7月、初めて来日した頃だった。東京スカイツリーはまだ竣工しておらず、どんなガイドブックにも東京タワーしか載っていなかった。17歳の私は、テレビ放送や高層ビルの建設などに大した関心を持っていなかったが、東京を高いところから展望したいという気持ちはあった。友達がガイドブックで「境を越える〈東京の象徴〉」として紹介されていた東京タワーを見つけだし、一緒に見に行った。  正直に言えば、大きな期待は抱いて

アンナ・ツィマ「迷い姫」 ニホンブンガクシ 日本文学私 #3

ベルリンの朗読会  私のデビュー作、『シブヤで目覚めて』の最初の翻訳はドイツ語版だった。…

読書百景
7か月前
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アンナ・ツィマ「アフター読」 ニホンブンガクシ 日本文学私 #2

再読で〈読み返る〉   初読は二度と繰り返せない。それゆえ自分が好きな本をまだ読んでいな…

読書百景
7か月前
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アンナ・ツィマ「河童に目覚めて」 ニホンブンガクシ 日本文学私 #1

プラハ4区に生まれて  小説とは不思議なものだ。  スラヴ文学者の沼野充義は、外国の文学を…

読書百景
8か月前
76