出口治明さん「脳出血を経て、僕の何が変わったか」ルポ 読書百景 #5
「3日が大学、3日がリハビリ、毎日1冊は本を読む」
立命館大学アジア太平洋大学(APU)の前学長の出口治明さんが、脳出血を発症したのは2021年1月のことだった。滞在中だった福岡のホテルで発作を起こして病院に搬送され、命に別状こそなかったが、右半身の強い運動麻痺と失語症の症状が残った。その後、APUへの復職を目指してのリハビリの様子は、自著である『復活への底力』で詳細に語られている。
そのなかに、強く印象に残った場面がある。出口さんはリハビリ病院で身体の機能の回復を