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鈴木成一と本をつくる

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ブックデザイナー鈴木成一さんによる「超実践 装丁の学校」授業レポートを中心に、装丁に関する記事をアップします。
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#鈴木成一デザイン室

鈴木成一と本をつくる【Season2】「デザイナーの勇み足は、編集者からすると品がない…

私たちと地続きの監視社会  2025年も1ヶ月が過ぎようとしている。ドナルド・トランプの大統…

読書百景
6日前
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鈴木成一と本をつくる【Season2】「なんでAIが盛り上がってるか、わかる?」#1

異例尽くめの講義、再び  前代未聞の講義が、早くも帰ってきた。  2024年の夏に開催された…

読書百景
2週間前
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鈴木成一と本をつくる#4 「ブックデザインとはなんぞや」

オビはチラシではない 鈴木成一の「超実践 装丁の学校」も、初回からはや1ヶ月が経った。もの…

読書百景
6か月前
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鈴木成一と本をつくる#3 「感性を磨け。自分が喜ぶものに触れよ」

イラストとタイポが殺し合わないために  梅雨の湿気と連日の猛暑にうんざりな7月上旬だった…

読書百景
6か月前
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鈴木成一と本をつくる#2 「デザイナーには勇気も人徳も必要である」

くちびるを固く結びながら「このデザインは買うに値するのか?」 「イラストとタイポ(グラフ…

読書百景
6か月前
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鈴木成一と本をつくる#1「装丁において繰り返し使える方法はない」

かたちある本の魅力と可能性 継承が難しい時代だ。  日々猛スピードで技術が更新されていく…

読書百景
7か月前
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鈴木成一と本をつくる #0 はじめに

 昨年8月末のある夜、スペイン料理屋でパエリアをつついていた時のことでした。隣でワイングラスを傾けていた装丁家・鈴木成一さんが、神妙な顔でポロッと言いました。 「……しかし、若い子にどう伝えていけばいいのかねぇ」  当時、私が所属していた文芸誌はウェブ化が決まっており、その日は、鈴木さんを編集部員で囲んでの“紙版”最終号の校了打ち上げでした。鈴木成一デザイン室に依頼していた雑誌のAD(アート・ディレクション)も、ウェブ化にあたって交替することになっていました。話題はおのずと